移動平均線は、最重要かつ一番簡単に覚えられます!
海外FXと切り離せないインジケーターの知識。
テクニカル分析をするためですが、テクニカル分析が難しいと敬遠する初心者がいると知り驚きました。
簡単そうと思っている人も、使い方や本当にわかっているかどうか再チェック!
できるだけ数字を使わずに解説します!
もくじ
移動平均線をわかっていないとどうなる?
テクニカル分析を「難しそう」「苦手」「ワイ文系だし」という皆さん!
そのままにしないでおきましょう。
「最近、このチャート上がったり下がったりしていて何がなんだかわからない」という時、移動平均線を出すと「今って買いなのか!買おう!」とすぐわかることもあります。
逆に見ないで放っておくと、このように買えそうなチャンスを最低1回逃します。
もちろん、「買っちゃダメ~!」な時もわかるので無駄な損失を回避できます。
(この記事では”買い”中心にお話します。買いを理解してから売りを考えてみてください。FXなら同じように考えればいいです。)
なぜなら、移動平均線は「これまでの値動きの平均」だからです。
移動平均線の基礎
(ローソク足のどこの平均なのか?という初心者が知りたそうなことを中心に簡単に書きます。)
※きちんとした細かい計算式も最後に載せておきます。
『使い方の基本』では「何も知らない。とにかく教えて!」という要望に答えるように書きます。
移動平均線とは
自信もつきますから、【私は誰にも負けない文系】と自覚している方も読み続けてください。
※ローソク足と日足をわかっている前提で進めます。
移動平均線は過去の価格の平均を今のチャートを重ねて表示したもの
チャートに毎日この価格の点を描いておいて、あとで線でむすべば移動平均【線】のできあがりです!
ここでの過去は、「過去20日間」とかです。
この20日間の価格を20個足して20で割れば「今の移動平均」という値が出ます。
※ここで計算に使う価格ですが、「終値」といってその日の最後の価格を使うことが多いです。
移動平均線は市場参加者が「この期間、みんなはこの値段で買ったんだね」ということがわかる
20日の移動平均を出すということは「この一カ月間、みんなはこの値段で買ったんだね」とわかるわけです。
移動平均線も最初は株式のために作られたものなので、土日を除く20日間はちょうど一か月です。
チャートで移動平均線を使うときは「過去から現在までの平均」というちょっと特殊な平均です。
使い方のコツ【お絵かき感覚でも効く!】
お絵かき感覚というのは例えばこうです。
★Aさんがこう思ったとしましょう。
「ローソク足と移動平均線がすごく離れている! なんだか不安定な絵面(えづら)だなあ。 こんなバランスの悪い絵がいつまでも続くわけなさそう」
みたいな感覚です。
そして、それだけですでに歴史ある「グランビルの法則」を使っていることになります。
チャートに描かれたローソク足や移動平均線の「絵」を見た雰囲気だけでも、トレードに使えるくらいの情報を得ているということです。
これは結果として、「相場の未来まで見ること」につながります。
では、次からお絵かき感覚の次の段階に入っていきましょう。
【基本これだけ】ローソク足との上下関係
※ほとんどの人は、チャートをローソク足で見ていると思うのでそれを前提にしてお話します。
移動平均線をチャートに出すとローソク足との位置関係が気になります。
テクニカル分析がとにかく苦手な人は、これだけ知っておいてください。
- ローソク足が移動平均線よりも上にあれば、今の買いの勢いが強い
- ローソク足が移動平均線よりも下にあれば、今の買いの勢いが弱い
移動平均線は、過去のことを表すのと反対に一番右に出ているローソク足はまさに今の価格の値です。
それが過去の平均よりも上なら強いというのは納得できます。
ちなみに、「強い」形が続くと「上昇トレンド」と呼ばれてチャートも右肩上がりになります。
【基本これだけ】クロスとは
移動平均線を検索していると出てくる「なんとかクロス」とは..
クロスが重要な理由は【トレンドが変わるかもしれない】からです。
過去の平均が描く移動平均線⇒波をうっています。
最新の価格だけを描き続けるローソク足は、移動平均線よりも鋭く上下してお互い上になったり下になったりしています。
※ローソク足がずっと上にあり続けると「上昇トレンド」と呼びました。
最新の価格が過去の平均より低くなり、回復できなくなってしまいました。
→買う人たちが力尽きた可能性が強くなっているのです。
この「クロス」が出たら、それまで買っていた人もいったん利益確定をするかストップ注文を強めにするかという対策が必要です。
【メリット】移動平均線はこんなにいい!
危機だけでなく、クロスの後に「トレンドが変わるなら今度は売ろう!」というように戦略を立て直して利益のチャンスを増やせます!
その意味でもやっぱり重要です。
「クロス」には、上昇のときと下降のときでそれぞれ名前がついています。
- 「デッド・クロス」上でお話したように、上昇トレンドから下降トレンドに変わる交差です。
- 「ゴールデン・クロス」逆に、下降トレンドだったのに上昇トレンドに変わる交差のことです。
豆知識【グランビルの法則】
使い方の最後は、グランビルの法則についてさらっと理解しておきましょう。
グランビルの法則を一言で言いたいのですが、これは2つの見方のミックスです。
- 「移動平均線が右肩上がりなら、上昇トレンドだよね」
- 「平均値が現在値と離れたままなら、そのうちまた近づいてくるよね」
この2つを根底に動きを見て買っていきます。
1.そう呼ぶと決まっているだけです。
チャートは左から右に進んでいくので、右端が最新の価格になります。
そこが過去よりも上ならば「上昇している」という意味でこう言います。
2.「現在値」というのは一番右のローソク足が描き出している値で、最新の値ということです。
図で、1.と2.を元にどのようにトレードするのかを描いておきました。
印のところで買いですが、一か所だけは2.の考え方になるので「売り」をする場面になります。
ただしこの売りは、上昇トレンドという大きな波のなかの一時的なぶれなので移動平均線に戻ってしまった時点で利益確定をするのが正解です。
※頑張って専門的なことも知りたい方はメタクオーツ社の公式を見よう。
MetaTrader 5のヘルプ Moving Average(移動平均)
移動平均線の使い方の基本【一覧】
ここまで、使い方を書いてきましたが一覧にまとめておきますので整理に使ってください。
この表だけ印刷してPCモニターの前に貼ってもいいかもです!
※「横ばい」とは、上昇でも下降でもなく同じような価格の間を行ったり来たりしていることです。
※損切りと利益確定についてはまた特集をします。
グランビルの法則「上昇トレンド」のとき
移動平均線 | ローソク足 | トレード | メモ |
---|---|---|---|
横ばいか上昇(a) | 移動平均線の下から上に突き抜ける | 買い | ※ゴールデン・クロスと同じ |
上昇(b) | 上にあったけど下がってきて、移動平均線のちょっと下まで落ちたけど、またすぐ上に突き抜けた | 買い | 「押し目買い」と呼ばれます |
上昇(c) | 落ちてきた、でも触らずにまた上昇 | 買い | こちらも「押し目買い」 |
上昇(d) | 他と比べ異常に大きく上がって離れたとき | 売り | 正常に戻っていくときの下げを取るので、移動平均線に近づいたら利益確定で終了 |
グランビルの法則「下降トレンド」のとき
移動平均線 | ローソク足 | トレード | メモ |
---|---|---|---|
横ばいか下降(e) | 移動平均線の上から下に突き抜ける | 売り | デッド・クロスと同じ |
下降(f) | 下にあったけど上がってきて、移動平均線のちょっと上まで落ちたけど、またすぐ下に突き抜けた | 売り | 「戻り売り」と呼ばれます |
下降(g) | 落ちてきた、でも触らずにまた下降 | 売り | こちらも「戻り売り」 |
下降(h) | 他と比べ異常に大きく下がって離れたとき | 買い | 上昇トレンドのときと逆。相場の弱さが定着しているのにたまたま上がったのですぐ戻ると判断する。利益確定は移動平均線に近づいたとき |
クロスを使ったトレード
移動平均線 | ローソク足 | トレード | メモ |
---|---|---|---|
横ばい | 横ばいで、移動平均線と絡み合うように上だったり下だったりする | クロスっぽい形がたくさんできるが、買いも売りもできない | こういうときのクロスっぽい形のことを「騙し」「ダマシ」といいます |
上昇 | 上昇トレンドがしばらく続いた後傾斜がゆるやかになると、ローソク足に近づく。その後とうとうローソク足よりも下抜けてしまう | 売り | デッド・クロスです。できるだけ上昇トレンドが終わりきったところを狙います。難しそうですが毎日チャートを見ているとだいたいわかるようになります。 |
下降 | 下降トレンドが続いたがゆるやかになり、とうとうローソク足を上抜けてしまう | 買い | ゴールデン・クロスです。 できるだけ下降トレンドが終わりきったところを狙います |
「どのくらいの期間のことをトレンドや横ばいと言うの?」と疑問が湧きます。
上昇の角度は少しずつ小さくなっていくので、「そろそろ終わりそう」というのは実際に見ているとわかってきます。
もちろん、それだけで当たるわけではないですがとにかく基本を押さえたうえでチャートを見ていきましょう。
※トレンド期間を予測する理論もあってエリオット波動論が有名です。
(また機会があれば書きます。)
グランビルの法則とかの言葉は知らなくてもガンガン勝てている人もいます。
「こうなったら買いか・・なるほど!」とさえわかっていれば大丈夫です。
【デメリット】?誤解されている移動平均線
よくある勘違いは本当でしょうか?
移動平均線は使えない
市場参加者が「平均していくらで買ってる?」というのがわかります。
こちらもトレードの計画が立てやすいです。
アナリストさんなど「絶対に使わない」とか「こんなの使えない」とか言う方もいます。
(ファンダメンタルズ専門家なので確かに使う機会もあまりないのかもしれません。)
移動平均線は遅い
ローソク足に近い動きをさせる工夫はたくさんあります。
そのうち単純なのもの⇒【対策】移動平均線の期間を短くする。
→期間を短くして3日とか5日とかにすれば動きは早くなります。
※期間の違う2本の移動平均線を同時にチャートに出して、この2本でゴールデン・クロスやデッド・クロスを見ることもできます。
移動平均線が元になったインジケーター
移動平均線を元に新たなインジケーターがたくさんできています。
MACD
チャートの下のところに出すもので、2本の移動平均線の開き具合を絵で見せてくれるものです。
すごく使えますので余裕があれば覚えてくださいね。
アリゲーター
【MT4/MT5】「ビル・ウィリアムズ系」をひらく→「Alligator」で出ます。
3本の移動平均線と他のインジケーターも合わせたもので、ゴールデン・クロスやデッド・クロスみたいな考え方でトレードができるものです。
EMA、WMAなど
今回お話しているのは、本当に価格を足して期間で割っただけの移動平均線です。
【SMA(Simple Moving Average)】「単純移動平均線」ということ。
※単純でないものもあります。
目的は「ダマシ」を減らすことです。
【中級編】こんなインジケーターがあったらいいな!あるよ!
外部インジケーターの記事は読んでいただけましたか?
この記事でMT4/MT5にないインジケーターを導入する方法がわかります。
移動平均線に慣れてくると色を塗ったりできるといいなといった要望が出てきます。
それを叶えるものを無料で配っている人がたくさんいるので使わせていただきましょう!
MT4で人気のものを少し紹介します。
信頼できるところを選んだつもりですが、他のサイトに飛びます。
セキュリティーなどは各自気を付けてくださいね。
(英語のところもあります。)
- 移動平均線の間を塗りつぶしできるインジケーター
(one more average ribbon nmc) - 移動平均線乖離率を見せてくれるインジケーター
※信頼できる提供元が見つからず。ごめんなさい。 - 移動平均線がクロスしたら教えてくれるインジケーター(MA_Crossover_Email_Alert.mq4)
ここのMA_Crossover_Email_Alert.mq4をクリックすると
ダウンロードがはじまります。 - 移動平均線のアラート(MA_ALERT.mq4)
ここのMA_ALERT.mq4をクリックするとすぐダウンロードがはじまります。
※MT4/MT5も苦手な方はここからどうぞ。
『【完全版】MT4(メタトレーダー4)のダウンロード・インストール方法』
他のインジケーターのこともこの際知っておきましょう。
『【インジケーター特集!】海外FXで勝率アップおすすめ3選!』
結論:邪心を持たず素直に使おう。
移動平均線はシンプルなので、応用して複雑なインジケーターを使う人も多いです。
でも、シンプルな値動きをまとめただけともいえるので実際の市場ととても近いです。
新たに、「ゴールデン・クロスってスパッと一度にいい形になるのって少ないのか。いつ買えばいいんだろう」という悩みや色々な疑問も出てくると思いますが焦らないようにしましょう。
それから、「もっと難しそうなインジケーターを使って自慢したい」「やっぱりファンダだけでいいや。文系だもん」というのは邪心です。
こういう邪心は捨てて利益を素直に求めていきましょう!