海外FXの時差を理解してトレードチャンスを広げよう!

取引方法
時差を理解し、適切に対応することが利益を上げるカギです。

FX市場は24時間取引が可能です。

でも、世界の主要市場が開いている時間帯によってトレードしやすさが変化します。
米国のニューヨーク為替が活発になるのは日本の夜9時前後からで遅い感じもしますね。

イギリスやフランスあたりだと夕方の3時、4時くらいから動きが出ます。
そういうときは、値動きがあって稼ぎやすいといえますが注意も必要です。

今回の解説ポイント
● ニューヨークの24時間で勝てる時間
● ロンドンの24時間で勝てる時間
● 東京の勝てる時間
● わかりにくい夏時間・冬時間
● ゴトービ、仲値、ロンドンフィキシング、オプションカット、経済指標の時間
● MT4/MT5と日本時間の時差
● 時差とFXの関係と勝ち方

結論【市場別の時間を使えばトレードチャンスはたくさんある】

時差はチャンスともいえるので、結論をいくつかに分けて説明します。

  • 各国の金融市場の開閉時間を理解すれば、ボラティリティが高い時間帯を狙うことができる
  • 主要市場(ロンドン、ニューヨーク、東京)の重複時間は流動性が高くチャンスがいっぱい
  • 市場の動きを把握し、過度な取引を避けることがリスク管理の鍵

簡単にいうと以上になります。
次からじっくり解説していきますね。

市場の開閉時間とFX

市場が開く時間と閉じる時間はあくまでも株式市場のことです。
この時間を意識して注文を出したりするのは有効ですが一つ注意です。

FXつまり為替の市場では開始時間も終了時間も決まっていない!

24時間どこかで動いているFX市場ですから、「毎日夕方3時半に終わる」みたいなことはないわけです。

そこを知っておきましょう。
株式市場の開閉時間が為替に影響があるのは、株式市場に大きなお金が動くからです。

株式市場で売買するために使うのですから、各国の通貨が動くのは必然だということです。

主要市場のボラティリティ

主要市場が重なる時間である日本の夕方や早朝は、それだけ世界で為替の取引をする人が増えます。
そうすると値動きがよくてトレードしやすいのです。

用語
ボラティリティ:ボラティリティとは、価格の変動幅を示す指標。主に株式やFXなどの金融市場で使われる。高ボラティリティは価格が大きく変動するリスクとチャンスがあり、低ボラティリティは安定している状態。

ボラティリティとリスク管理

指標発表時間は値動きが激しくなりすぎるので初心者にとっては危険なことがあります。

FXに慣れてくると指標発表の値動きの大きさを狙って大きな利益を生み出せます。
それまでは慎重にして、ロット数を小さくして挑戦するなどの工夫をしましょう。

この下のほうでは、国ごとの違いとピッタリなトレードスタイルをまとめていきますので必要なところから読んでください。

時差や夏時間・冬時間、そして海外FXの時間とMT4/MT5の時差についてはこの先に一覧があるので使ってくださいね。

※ちなみに、日本は世界で共通して基礎となる時間との時差が「+9時間」です。
基礎となる時間よりも9時間も先なのですね。
一応、わかっておきましょう。

次で、少し世界の時間の基礎になる時間について簡単に説明します。

世界の時間と日本の時間

【協定世界時】のUTCについてFXトレーダー向けに解説します。

協定世界時と日本の時間

地球全体で基本になる時間が必要だろうということで、昔GMTというのが作られました。
イギリスのグリニッジというところで標準時というのが作られたのです。

海外FXでもこの言い方を使います。
MT4/MT5の解説を見ても、ほとんどの人がGMTを使っています。

でも、今後はどうなるかわかりません。
一応、最近の呼び方も書いておきますね。

GMTの最近の呼び方は【協定世界時】でUTC

現在では「グリニッジ標準時(GMT)」という呼称は、徐々に使われなくなっています。

代わりに、「協定世界時(UTC)」という用語が広く普及しています。

UTCは、より正確な国際基準として採用されており特に技術や科学の分野で一般的に使用されています。

それでもGMTは広く認識されており、特にその歴史的背景から日常会話や特定の国では依然として使われています。

例えば、イギリスでは冬季に「グリニッジ標準時」という用語が用いられ、夏時間には「英国夏時間(BST)」という表現が使用されます。

どんどんややこしくなってきていますね。
嫌になってしまいそうですが、こういう知識も自分でファンダメンタル分析をするときに知っていると良いです。

アナリストの話をどこかで読んでも、すっと理解出来て無駄な時間を省くことができますよね。

翻訳機能を使ってイギリスのアナリストの話を読むときに思い出してみてください。
混乱することなく、しかも他のトレーダーと差がつくことでしょう。

【超初心者向け】無料でできる海外FXの勉強法5選

海外FX/日本の市場/アメリカの市場/イギリスの市場/一覧表

海外FXをこれから頑張りたい方には、日本時間で考えてもいいのではないかとおすすめしています。

睡眠不足になって健康を損ねてもいけません。
しかし、ニューヨーク市場が始まる夜の9時前後だけトレードをして後は寝て翌日に備えるというなら、かえってやりやすいかもしれないです。

冬時間は遅い時間に経済指標発表もあるので、正社員で帰宅が遅めの人もじっくりと海外FXに取り組めます。

詳しい市場別の勝ち方は「各市場共通の勝ち方」などにあるので、ぜひ読んでください。

夏時間・冬時間の詳しい使い方は「冬時間と夏時間とは」にあります。
一部の国で夏時間ってありますよね。
日本でもやるといっていた頃がありました。

冬時間というのが基本で私たちも使っている時間です。
「夏は日の出も速いから時計を1時間すすめちゃおうね!」というのが夏時間です。

3つの市場の冬時間の時間割とイベント一覧

この冬時間が基本だと覚えておくと良いです。

「市場スタート」とトレーダーの人たちがよく言うのは株式市場のことです。
FXにも影響が大なのでチェックが必要です。

あと、MT4/MT5の時間と日本時間の差も書いておきました。

※一番下の「海外FXでよく使うイベント」は、上から「東京」「ニューヨーク」「ロンドン」です。

ニューヨークはアメリカの金融市場の中心で、ロンドンはイギリスの金融市場の中心です。

なので、株式市場のことを「ニューヨーク市場」みたいにいいます。
この機会にファンダメンタルのことも読んでみましょう。

ファンダメンタルに経済知識は不要?【そもそも】を知ってヘッドラインを読みこなす
最新は全て違う!【ファンダメンタルズ】勝率を上げるための5つの指標とは?
【ファンダメンタルズ】金融政策と財政政策は、簡単にトレードに使える!

3つの市場の夏時間の時間割とイベント一覧

※夏時間の時間割です。
東京以外はざっくり1時間早くなっています。

ちなみに、東京は2024年11月から株式市場が終わる時間が15時ちょうどから15時30分までに延びます。

初期には混乱があって、15時ちょうどにも為替が動くかもしれませんね。
こんな予想を立てるのもFXの面白いところです。

細かい用語の説明は「各市場共通の勝ち方」で書きます。

夏時間と冬時間を簡単に計算する方法【MT4/MT5】

  • 夏時間:MT4の表示時間+6時間=日本時間
  • 冬時間:MT4の表示時間+7時間=日本時間

海外FXをしているとMT4/MT5に表示される時間が日本時間と違うので困ってしまいますが、これが基本です。
表を見るのが面倒で覚えたほうが早いという人は、これを覚えておいてください。

もちろんアメリカともイギリスとも差があるのですが、全部日本時間に置き換えて考えるのが一番楽です。

特に初心者なら、なおさらかと思います。
ぜひ、この計算方法と一覧表を見比べて使ってください。

一覧表にもMT4/MT5の時間を入れておきました。
画像なので保存して印刷するなどして活用してください。

各市場共通の勝ち方

ここでは各市場で共通の勝ち方やコツを紹介します。

今回取り上げた3つの市場だけでなく、他の国々の市場でもこのコツが使えます。

今後は中国の元やインドのルピーも海外FXのなかで重要になってくるかもしれません。

そんなときにも、思い出してここに戻ってきてくださいね。

スワップ金利

スワップ金利は、お楽しみのスワップ金利が決定する時間です。

この時間を覚えておけば、スワップをもらう前にポジションを清算してしまって悔しい思いをするのを防げます。

何週間も何か月も同じポジションを持ち続けるトレードスタイルで、じっくりとスワップ金利をもらい続けるのが基本です。

トレーダーによっては、「スワップ3倍デー」のようなたまたまたくさん付与される間だけポジションを持つ戦略もあります。

そのときは、スワップ確定の後はすぐにポジションを解消して価格変動のリスクから逃げるようにします。

【明日から毎日もらえる!?】海外FXでスワップポイントをもらう方法

OPカット

OPカットと書いてあるのは、OP(オプション)という金融商品の締切時間のことです。
このときも、大きなお金が動くのでFXがよく動きます。

オプションはハイリスク・ハイリターンな商品で、そのためもあってポジションを決済する締切が決められているのです。

決済されるのがあらかじめわかっているので、FXにとっては予定が立てやすいというわけです。
残念ながら、全てのOPカットで必ず「〇〇が上がる」のような予想をすることはできません。

チャートの強弱やボラティリティ、RSIなどのオシレータも確認しながらトレードすると精度が上がります。

こういうときは、買われすぎや売られすぎに振りやすいので反転を狙う事もできます。

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経済指標

指標発表は各国のGDPや雇用統計、消費者物価指数を発表する時間です。

発表日の1日前や半日前に、ブルームバーグや日本経済新聞が観測記事と言って本当かどうかわからない記事を発表することがあります。
そのせいで、指標発表の時間よりも速くFXが上がったり下がったりしてしまいます。

どの通貨が動くかというとニュースの出た国の通貨です。

アメリカのニュースならもちろん米ドルが動きますが、日本のニュースではドル円が動きます。

重複時間

二つの市場が重なる時間は、ニューヨーク時間が始まってから2~3時間です。

すでに始まっている欧州時間(ロンドンの株式市場の時間)とニューヨーク時間が重なるのです。

これを「重複時間」といったりします。

夜遅い時間ですが、市場参加者が増えることから流動性が高まります。
そこでテクニカル分析もよくはまりますし経済指標の時間も決まっているので、とてもトレードしやすい時間となります。

それと、日本市場が落ち着く15時すぎくらいから実は欧州市場は動き始めています。
そのほんの短い時間は日本と欧州の市場が重なっているともいえます。
この時間帯もやりやすい時間帯です。

※流動性の解説はこちら
【海外FX‐通貨ペア選び完全ガイド】銘柄で結果に差がつく!

ニューヨーク時間の勝ち方

ニューヨーク時間をうまく使う方法は先に少し書きました。

日本で昼間に仕事をしている人ならちょうどトレードできる時間帯です。
夜の8時や9時くらいから、じっくりとチャートを見てからでも戦略を立てることができます。

経済指標も株式市場スタートもそのくらいの時間ですから、そこを狙うのも良いでしょう。

大きく動いた後にゆっくり戻るほうを狙うなら初心者でも慌てずに済みます。
そして、ごく普通で基本のテクニカル分析をしていればそんなに大失敗はないといえます。

もし深夜までトレードをするなら、FOMCの日程もチェックしないといけません。
その時間はドル/円がめちゃくちゃな動きをすることがあります。

おすすめ通貨ペアは主要な通貨なら全てで、「ドル/円」「ポンド/ドル」「ユーロ/ドル」などです。

※初心者にはアジア通貨の元などはおすすめしません。
予測不能な動きがあったりするのです。

欧州時間の勝ち方

欧州時間は日本の夕方に始まります。

イギリスのロンドンが金融市場の中心とされています。
ロンドン株式市場の時間やオプションカットの時間を使います。

専業の人なら、日本株を触った後に欧州市場でトレードするという器用なことができるかもしれません。

おすすめ通貨ペアは、「ポンド/ドル」「ポンド/円」「ユーロ/ドル」です。

時間が違うだけで勝ち方のコツはニューヨーク時間と同じです。

ロンドンフィクスが市場の終わりで、よく稼げる時間といわれます。
ロンパチといってロンドンの朝8時は市場の始まりですが、こちらも有名でよくトレードされています。

注意点としては、ポンドのボラティリティが他の通貨ペアよりも大きいことです。

うっかりMT4/MT5の操作ミスや注文ミスをすると損失が大きいですし、ミスがなくても慎重なトレードが求められます。

海外FXの初心者の方は、日本時間に慣れたら「ニューヨーク時間」、その後に「欧州時間」というように練習するのをおすすめします。

海外FX業者にはデモ口座が用意されていますので、練習はデモ口座でやりましょう。

XMそして人気業者のデモ口座【作り方使い方】

日本の市場が動く時間と勝ち方

※日本には夏時間がないです。

その代わり、日本市場独特のイベントがあります。
うまく利用して利益に結び付けましょう。

仲値(なかね)

仲値(なかね)とは、銀行が毎営業日に発表する為替レートの基準値です。

主に輸出入企業が取引に利用します。
FX市場では、仲値前後に為替レートが変動しやすい傾向があります。

日本の銀行では、ドルなど外貨に対して値をつけないと仕事になりません。
そこで営業日(つまり平日)に公示相場という値段をつけています。
このときに決まった価格を「仲値」というのです。

その値が決まるのが、午前10時ちょっとまえの9時55分ごろです。

ここでその時点での外国通貨の価値が決まるので、それに合わせて日本の大きな組織がお金を動かします。

そうすると為替チャートもよく動くので、海外FXトレーダーにとってもトレードしやすくなります。

特にドルは貿易面でも大変に使われている通貨ですし、世界一流通しているのでドル/円の仲値は注目されます。

注意点としては、仲値だからといって必ずドルが買われるということはなく上がるか下がるかはそのときの貿易の活発さ、金融政策などによります。

510日(ゴトービ、ごとうび)

510日も日本特有の日です。

毎月5日、10日、15日、20日、25日、30日といった「5」や「10」の付く日のことです。
祝日や土日ならその前日になります。

ゴトウ日やゴトー日とも表記され、日本の商慣習からきているという説が濃厚です。

企業の資金決済が集中しやすく、実需のドル買いが増えることが多いです。
五十日が土日なら前営業日に前倒しされ、FX市場では特に仲値(9:55)に向けて取引が活発になる傾向があります。

仲値決定後は円安が進みやすく、10時を過ぎると価格が落ち着くことが一般的です。
この特徴を活かし、9時から仲値までにドル買いを狙う取引手法が人気です。

勝ち方としては、「510日の仲値が一番動くと見越して指値をする」か「動いた後の反発を狙う」のが王道です。

どちらもスキャルピングとして行います。
反発後に同じ方向に行く根拠があれば、1日から数日間ポジションを持ち続けることができます

冬時間と夏時間とは

FX市場では、夏時間と冬時間の違いが取引時間に影響します。

主要な市場であるニューヨーク・ロンドンの開閉時間が変更されるため、トレーダーはこれを把握することが重要です。

夏時間は3月から11月頃に適用され、取引時間が1時間早まります。
冬時間になると取引時間が通常の時間に戻ります。

この時間差を理解し、最もボラティリティの高い時間帯を狙うことが効率的な取引に役立ちます。

日本では夏時間を採用していません。
東京市場だけは1年を通してずっと同じ時間を使えます。

アメリカの西側と東側で夏時間は違う?

こういう話はFXに関係ないようで、実は国の様子を知れて時差についても早く覚えられたりします。

アメリカはとても広いので同じ国内で時差があります。
同じ時間を使っている地域を「タイムゾーン」といいます。

※2007年から、ほとんどのタイムゾーンで夏時間の始まりは同じになったそうです。

  • 始まりは3月の第2日曜日で、時間もなぜか午前2時から始まります。
  • 終わり、つまり冬時間に戻るのが11月の第1日曜日の午前2時です。

午前2時な理由は諸説あります。
西海岸と東海岸の時差は3時間ですが、そこに住む人々が全員ちょうど困らない間を取ったという説もありなるほどと思います。

夏時間のことは英語で”Daylight Saving Time”というそうです。
調べ物をするときには英語も知っておくと便利ですよね。

※参考
Daylight Saving Time (夏時間)ダラス日本人会

時間を味方につけるトレードスタイル一覧

トレーダーの数だけトレードスタイルはあります。

ここではポジションを持つ時間の違いでトレードスタイルを分けて用語説明だけします。
詳しいトレードテクニックは上のほうに書きましたので見てください。

  • スキャルピング:ボラティリティが高い時間帯での短期取引。
  • デイトレード:特定市場のオープン直後やクローズ前のトレンドを活用。
  • スイングトレード:主要市場間の時差を活用して、長めのポジションを持つ戦略。

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【時間とFX】理解度テスト

今回のテストは一つだけです。
知らないと間違えてしまうかもしれない問題です。

特定の時間と値動き

【問題】
東京の仲値やロンドンフィキシングには必ずドル/円のチャートが上がる?
 
1.ドルは基軸通貨だから市場が動き出すときは必ず上がる
2.為替市場は複雑だから必ず何かが上がると決まっている時間帯はない

【答え:2.】どの通貨も世界中の市場の影響のもと動いています。
どんなに流通量の多い通貨のイベントであっても、必ず上がるとか必ず下がるとかは決まりません。
そんなのがわかったらみんな大金持ちです。
その前に市場の原理が働いてやっぱりチャートはいつか反転します。

まとめ

時差と各市場時間を意識してチャンスが広がる時間帯を活用することで、取引の精度がさらに高まりますよ!

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