複利⇒資金運用で増えた分を再び運用に回すことで、どんどん増やしていくことをいいます。
投資に使う資金が増えているのですから、増やしやすいと考えられてFXトレーダーの間でも人気です。
机上の空論ではなく実際にトレーダーが使う方法をまとめてみましょう。
・FXで複利運用する手法「複利トレード」がすごい!
・複利とスワップの違いと勘違いしやすいこと
・キャリートレードと複利
・メリットデメリット
・注意するのはこんなこと【メンタル管理】
もくじ
ひよこでもわかる【一般的な】複利の意味
ということは、「増えたお金の〇パーセントの利子」というように増えますからお得です。
※反対に、最初運用のために用意したお金にだけ毎回利子がつくのは「単利」といいます。
「最初のお金の〇パーセントの利子」がつくだけですから、いつまでたっても同じ額だけしか利子がつきません。
やっぱり複利のほうがお得ですね。
このような仕組みから「利子が利子を生む運用方法」ともいわれます。
※読み方は「複利(ふくり)」「単利(たんり)」です。
最初に運用のために用意したお金のことを「元本(がんぽん)」と言います。
砕けた言い方では「もときん」とか単純に資金とかいうこともあります。
一般的な複利の増え方
現実的には銀行預金で1%でも増えてくれれば良いところです。
しかも1年に1回しか増えてくれません。
だとしても、複利なら単利よりも増えますので比べてみましょう。
※預金だとして「毎年1%の利子がもらえる」というシミュレーションです。
7年間預けても7万円しか増えないのは本当に情けない限りです。
それはさておき、複利と単利の違いを確認しましょう。
「1年目」「2年目」と複利の方は、利子で増えた分に対しても利子がつくので少しだけれど単利よりも増えていきます。
7年目には2135円の違いが出ました。
本当に日本の政策金利は情けないのですが複利の良さはわかったと思います。
では、FXで複利を利用するとはどういうことなのでしょうか?
色々と細かくてややこしいテクニックがネットにはあふれていますが、ここでは一番簡単で誰にでも出来てちゃんと増やせる一つの方法を解説します。
FXでの複利運用の基礎と方法【これが複利トレード】
FXで元本にあたるのは「最初に入金した証拠金」のことです。
この最初の証拠金を複利で増やすにはどうしたらいいのでしょうか?
わかりにくいですね・・
でも、FXを知った時のことを思い出すとわかるでしょう。
FXはレバレッジをかけられますから、元金である自己資金(証拠金)を短期間で増やせる可能性があります。
その可能性から、少しの証拠金を増やしてトレードをすることを繰り返せば凄いスピードでお金が増えると想像したのではないでしょうか?
シミュレーションも簡単です。
例えば、ドル/円で毎回1円の利益を確定するとします。
実際はこんなに楽ではないですが複利の楽しさを知るためにやってみましょう。
10万通貨からスタートします。
ドル/円が150円のときにレバレッジ1000倍だと証拠金はなんと「15,000円」です。
実際には海外FX口座に15,000円プラス少し余裕を持たせた額を入金しておきますが、シンプルにしたいのでこの例ではぴったり15,000円からスタートしたと仮定して話を進めます。
解説用の例なのでスワップも無視します。
(余談ですが国内業者なら証拠金は60万円必要です。これなら正直いって国内株式を買ったほうが、借金の確率が減るぶん賢いです。)
- 1回目に1円勝ったので証拠金が10万円増えます(15,000円+100,000円=115,000円)
- この証拠金115,000円で約76万通貨のポジションを持てます
- また1円勝ったので、76万円増えます(115,000円+7600,000円=875,000円)
- この証拠金875,000円で約583万通貨のポジションが持てます
このように続けていけば、どんどんお金が増えることがわかりますね。
グラフにすると放物線を描くほど驚きの増え方です。
2回連続して1円分の利益確定をしただけです。
これはあくまで一例ですし運が良ければの話ですが、数日で1円上がるという事があるのがFXの世界です。
1か月もしないうちに、宝くじレベルの増え方をする可能性があるわけです。
※ちょっと余計なことをいうと、厳密には利子(利息、スワップ)に対して利子がついているのではないので複利とは呼べません。
FXトレーダーの間で言いやすい言葉として、このように利益が増えていくことを「複利で増える」というようになったらしいです。
イメージで呼ばれているということで、あまり経済学がどうのこうのという話にはなっていません。
今回は読みやすさも考えて、FXのこの手法のことを【複利トレード】と呼ぶ事にします。
※「1円勝った」の意味は、ドル円を売買してチャートが思い通りに1円ぶん動いたので利益確定をしたということです
※フルレバの考え方を知ればサクサクと増やせるかも?
海外FXのフルレバ実は安全?手法とおすすめ業者
国内銀行の解説(MUFGさん)
複利とは?複利の効果や計算式、有効な活用法をわかりやすく解説
単利との比較
【FXで単利になる場合】
⇒上の例でいうと「いつまで経っても10万通貨のポジションしか持たない」ということです。
毎回1円も勝っているのに10万円ずつしか稼げません。
稼ぎのグラフも直線にしかならず、海外FXのハイレバレッジの良さが生かしきれていないということになります。
※レバレッジの進化が止まらない海外FXの世界
【レバレッジ無制限】2社徹底比較!勝者は…⁉
キャリートレードでは複利運用にならない
具体的には、政策金利が約5%の米ドルと政策金利がほぼ0%の日本円の組み合わせであるドル/円の買いをします。
毎日スワップと呼ばれる利子がつき、これを目当てにすることです。
FXでは銀行預金と違い毎日利子(スワップ)が自分の口座に入るので嬉しいし、各国の政策が変わらない限りはほうっておいても資金が増えていくわけです。
そこで「利子」「利息」という言葉に惑わされて、キャリートレードも複利で増えるのではないか?と勘違いすることがあります。
⇒しかし、残念ながらそうはなりません。
FXでもらったスワップに対するスワップは支払われないからです。
もしスワップで増えたぶんに対してもスワップをもらいたければ、一度利益確定をして証拠金として使う必要があります。
(ここは覚えなくてもいいし、やっても大した金額にならないので知識としてだけ書いておきます。)
FXのスワップは「保持しているロット数に対しての利子」なので、毎日同じだけのスワップしか付きません。
何日、何か月経ってもそれは変わりません。
このへんは初心者だとうっかり知らないままになるので気を付けましょう。
ちなみに、水曜日のスワップ3倍デーにはいつもの3倍のスワップが支払われますがこれは複利ではありません。
スワップ3倍デー:水曜日の夜から木曜の朝まで持ち越しポジションがあれば、土日のぶんのスワップも支払われるのでいつもの3倍になること
他の投資方法と複利トレードとの比較
これは「ナンピン」と少し似ています。
例えば、毎月同じ金額だけ金融商品を買い続ければ後でコストを平均したら一度に買うよりもお得ですよというテクニックです。
実際に計算してみると、一回のコストが若干安くなることが多いので長期で考えると良い方法です。
市況によって全く機能しないこともありますし、ナンピンもドルコスト平均法も上で書いた複利と比べると増え方は地味になります。
※レバレッジは奥が深い
【損失拡大を防ぐ】実行レバレッジの出し方使い方
海外FXの複利トレード|メリット・デメリット
最初に書いた「これが複利トレード」を見て「そんなにうまくいくわけがない」と否定的な気持ちになった方も多いでしょう。
国内FXと比べるとダントツに資金効率の良い海外FXの複利トレードですが、デメリットは必ず覚えておかなくてはなりません。
海外FXの複利のメリット
複利運用がただでさえお得なのに、ハイレバレッジをかけて通貨ペアや金融商品を持つことができるのはすごいことです。
海外FXならではといえるでしょう。
では、メリットをまとめます。
ここでは一般的な金融知識の複利ではなく、上に書いたFXの複利(っぽい)トレード方法をすればどんなメリットがあるかというのを並べています。
- 単利よりも【モチロン】資金の増えかたが早い
- 初期の資金が少なくてもぐんぐん増える可能性
- 何度か損切りになっても資金の減り方も穏やか
単純に考えても単利でやるよりも資金が増えるのはわかりますね。
他のトレードもそうですが、複利で運用し続ける期間が長ければそのぶん資金はすごいグラフを描いて増えます。
7年経っても7万円しか増えない国内銀行預金と比べると夢のようです。
この方法は、「何度も利益確定をしながら増えた資金で再びFXをしていく」というものです。
現実には損切りが何度かあるはずです。
損切りレベルをきちんと決めた計画的なトレードをした場合に限りますが、1回の損失が限定されるため資金の減りが穏やかになります。
どういうことでしょうか。
例えば100万円でスタートして90万円に減ったとしたら、その90万円しかトレードに使わないので大きなロットではできなくなります。
大きくないロットでの損失も大きくはならないわけですから資金の減りが抑えられるというわけです。
減っていく証拠金を再びトレードに使うのですから、ますます複利投資とはいえないものですがテクニックとしては良い方法というのがわかると思います。
※損切りがんばろう
【ピボットで損切り位置を即決定】FX達人の導入方法|設定|使い方
【計算一切なし!】移動平均線で「損切り」「利益確定」「エントリー」を1度に決める
海外FXの複利のデメリット
また、今回の例ではドル/円が1日に1円とか2円とか動く前提で試算しました。
ここまでうまく行くかどうかは、通貨の該当国の金融政策に頼る以外ないともいえます
例えば、2022年位からドルは金利も上がりドル/円は安定して上昇トレンドを描きました。
しかし、そのきれいなトレンドを作るまではゴルディロックス相場と言って上がりもしなければ下がりもしない一日に数pipsしか動かないような時期が10年ほど続きました。
その10年のど真ん中に「よし!複利トレードをするぞ!」ともし決意していたとしたら、全く動きのない相場を眺め続けてみるみるうちにメンタルが壊れてしまったことでしょう。
まずはメンタル的に自分に合うかどうか知ってから複利トレードに挑戦するのが良いかもしれません。
複利トレードでなくてもスイングトレードなど手法はいくつもあります。
では、複利トレードのデメリットをみてみましょう。
- 出金を我慢しなくてはならない
- まさかのコツコツドカンの可能性
- とにかくメンタル管理が大変
数回、成功するとすばらしい金額になっているため出金したくなります。
しかし、そうすればまた一からスタートし直さなくてはなりません。
せっかく巨大なロットを持って莫大な利益になりそうなのに途中で出金はもったいないし、かといってお金のためにFXをしているのだからそろそろ出金がしたい・・という葛藤に悩まされることになります。
また、毎回勝てるわけはありませんからそこまで複利トレードで増えて嬉しかった金額がどっさり減ったときの落ち込み気分は悲しいものです。
そしてもし、フルレバで複利トレードをしていたとしたら一度に資金がゼロカットになる可能性もあるわけです。
「あと少しで1000万円だったのに」のような気持は立ち直るのに相当時間がかかります。
これらすべての解決方法としてスキャルピングで複利トレードをする手もあります。
スキャルピングなら、例えば寝る前にはポジションを持たないことにして安心して寝て、また体力を回復させてトレードに集中していけばいいのです。
しかし、スキャルピングならではの気遣いが新たにあるので一層メンタルと体力の管理が必要になり初心者には難しいものです。
口座内の証拠金額がみるみる大きくなることによりメンタルが不安定になることは避けられないのです。
最初は少額で練習しながら体で覚えていくというのがおすすめです。
それに海外FXなら最初に用意した自己資金が数万円とかなので、それをいつも念頭に置いておけば無くしてしまってもそれだけのことだと仕切りなおすことができます。
※スキャルピングを試したいなら止めはしません!
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注意点
繰り返しになりますが・・
「MT4の使い方」「MT5の使い方」も復習して相場の急変でもすばやく操作して危機を逃れられるようにするのが望ましいです。
ポジションを持つ場所、損切り、利益確定の場所も自分なりにしっかり決めてからスタートしてください。
【完全版】MT4(メタトレーダー4)のダウンロード・インストール方法
【完全版】MT4(メタトレーダー4)の 操作方法 ~初心者編~
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長くて大きなトレンドが続くのかどうかを考えるときには、ファンダメンタルも必要です。
覚えることはそんなに多くないのでこちらも読んでおいてください。
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まとめ
夢があるだけに、デメリットも乗り越えられるかどうか不安になるようなメンタル管理が主軸でした。
すでにTitan FXやXMでポジションを持っているなら、別口座を新たに作るか違う業者の口座を作って複利トレード専用にしてみても良いでしょう。
口座を分かると管理が楽になって少しだけメンタルも楽になります。
デメリットを克服して爆益のチャンスを逃さないよう頑張りましょう!