水平ラインは市場心理がとてもよく見えるテクニカルです。
どんな銘柄にも使え、他のすべてのインジケーターとも一緒に使える万能ラインといえます。
「まだインジケーターを使いこなせない」と毎日悩んでいるなら、ここを読んでください。
※チートにトレンドラインをすぐ引きたいなら
「【ふり幅で勝つ!】トレンドラインの引き方と手法」
もくじ
水平ラインとは
上手く引くと・・
水平ラインもレジスタンになったりサポートになったり、トレードにとても役立ちます。
水平ラインを併用すると安心感が段違いになるのです!
※水平ラインが活躍する場面は「引き直しと水平ライン【見極め】」のところにあります。
「トレンドラインの【始めと終わり】に疑問が残るなら」
どこに引くかは「水平ラインだけで勝てる引き方」で書きました。
※チャートを見るにはMT4/MT5
「【完全版】MT4(メタトレーダー4)のダウンロード・インストール方法」
水平ラインの役割
水平ラインは、トレードで勝つためにこんな役割を果たします。
- サポートとレジスタンスを示す
- 同じラインなのにサポートとレジスタンスが切り替わることで、
トレードチャンスを教えてくれる - 重要なゾーンやレンジを視覚的にとらえやすくしてくれる
- 指値や損切り、手仕舞いレベルをわかりやすく見せてくれる
これだけのことをたった1本でこなすことさえあり、頼れそうですね!
水平ラインを引くメリットデメリット
- メリット→限りなくあり(水平ラインしか使わないという勝ち組トレーダーもいるほど!)
- デメリット→正しい引き方をせず間違った引き方をすること
1本のラインでもサポートラインになったりレジスタンスラインになったり、ずっと働くのでトレード判断がとてもしやすいです。
あまり間違えることもないと思いますが、常にちゃんと引けているか気を付けながら使いましょう。
いつでも戦略を切り替えられるようにしておけばデメリットではなくなります。
※水平ラインは過去の気になる価格(または価格帯)を見つけて引くわけですが、過去を無視して爆上げや爆下げしているチャートだと意味がありません。
過去のどこかを見つけて引いたのに離れていってしまいますから、「また水平ラインに近づいたら買うぞ~」みたいなことができなくなります。
強すぎるトレンドに対しては無意味になることがあるのはデメリットといえるかもしれません。
(たまに何年かして価格が戻ってきて使えることもあります。)
・たいしたデメリットはない
プラットフォーム別ラインの引き方、消し方
「【ふり幅で勝つ!】トレンドラインの引き方と手法」で斜めラインを引く方法を書きました。
引き方がわからない人は、そこの「プラットフォーム別ラインの引き方、消し方」を見てください。
斜めラインのマークをクリックするとトレンドラインが引けます。
↓
そのマークの近くに水平なラインの絵があります。
↓
水平ラインはその絵をクリックして引きます。
※cTraderは、斜めラインの絵をクリックして詳細メニューを出すと水平ラインの絵が選べます。
水平ラインだけで勝てる引き方
さあ、正しいだけでなく「ちゃんと勝てる」水平ラインを引いていきましょう。
引く前に知っておくこと
(価格帯、帯、バンドと呼ぶ人もいます。)
ラインを引く場所が決まって、最初に悩むのが「ヒゲはどうする?誤差は何pips許される?」ということです。
きちんと引かないと無意味かもしれないと思ってしまいます。
そして、ラインでいつも困るのが「ヒゲの先に引くか本体の端に引くか」という問題です。
そんなに悩まなくても大丈夫です。
市場で売買する人たちは、ちょっと安くても売らなくてはならない人もいるし高くても買わなくてはならない人もいます。
それに注文がすべることもあります。
しかし、効いていないということではありません!
何度も、そのラインの近くで価格が止まったりぐずついたりしますよね。
私たちトレーダーが知りたいのは「どのあたりでどう動くか」なので、少しずれても使ってしまえばいいのです。
例えば・・
スキャルピングで5分足を使う人は4時間足か1時間足に先に引きます。
⇒これは全体を眺めることによって相場の波を間違えないようにするためです。
※どのトレードスタイルでも、日足を定期的に見て水平ラインとトレンドラインを引いておくと完璧です。
(今回のテーマでは水平ラインだけを使います。)
・ゾーンで見れば良い
・上位足(トレードするより長期の足)で先に水平ラインを引いておく
引き方と引く場所一覧
MT4/MT5などでラインを引く機能を使うと、一か所だけ決めればツールが引いてくれます。
ではその一か所はどこか?
場所と理由を一覧表にしました。
図と照らし合わせてこのルールで引きましょう。
図の番号 | 重要度 | どこ? | 解説 |
---|---|---|---|
1 | △ | ラウンドナンバー (100ちょうどとか、139.50とか) | キリ良く終わる数字は仕事で為替を扱う人たちによく使われる |
2 | ◎ | チャートが滞っているようなところ (短めのローソク足が集まっていて、レンジ相場になるところ) | 市場参加者が渋滞し、行き詰まっているので動き出すときは一度に大きく動く。 上下に引いてゾーンで見ても良い |
3 | ◎ | 目立つ高値 | 高値安値はなにもなければ超えない。 ここを超えると動きが出ることが多い |
4 | ◎ | 目立つ安値 | 上と同じ |
5 | ◎ | よく止まる価格 | できるだけ長期でみて、何度も超えられない価格があればそこに市場参加者の注文が集まっている |
この一覧表を眺めて気になる言葉は「超える」です。
これが【サポートとレジスタンスの変化】に関係します。
サポート、レジスタンスが変化する過程と市場心理
「超える」に注目すると見えてきますよ。
- 新規の売買注文が多くそこで何度も約定していれば超えられないですよね。
- しかし、その先にさきほど売買していた人たちの損切り注文が置いてあります。
いったんラインを超えると、それが次々と約定していくのでチャートが荒れます。
または、損切りが多すぎる時はそのまま真っすぐと一方向に進んでいきます。
こうなると市場心理は大恐慌のようになり、冷静な判断なしにその方向を追いかけ続けます。
上昇トレンドでも下降トレンドでも起きることです。 - しかも超えてしまうと、少しくらい戻ってもさっきまでの水平ラインを反対に抜けにくくなります。
これは、新たに反対のポジションが増えるからです。
下の図だと、「3」のあたりで何度も水平ラインより上に行こうとしているのに上抜けていけないのがわかると思います。 - これが、それまでサポートだったラインがレジスタンスになる「市場心理の動き」です。
レジスタンスがサポートに変わるのも同じ原理です。
※市場参加者の立ち位置が変わっていくため、起きるサポートとレジスタンスのチェンジは「超えたとき」から始まります。
この時に、良い値動きが多いのでトレードの期待値は高まります。
少し複雑なので、ここは一度読んでおいて普段はこのポイントに注目しておいてください。
・ラインを超えると、サポートとレジスタンスが入れ変わる可能性が
・期待値が高まるのは超えたとき!
※トレーダーにとってはこれが期待値です!
「海外FXをギャンブルにしない!トレーダーの期待値とは?」
水平ラインを捨てるとき
- 最新の価格が離れすぎてしまったらいったん捨てます
- 水平ラインが何本もあるとトレードしにくいので古いものは消して捨てます
(もっと使えそうな水平ラインが見つかった場合など) - 人と資金が逃げていったら水平ラインも捨てる
水平ラインはある価格(または価格帯であるゾーン)に市場参加者のポジションが集まっていることを教えてくれます。
「サポート、レジスタンスが変化する過程と市場心理」にあるように人と資金が集まっている価格です。
そして、その価格で誰も売買をしなくなったらいったん「使われていない」とみるわけです。
※ただし経済的なゲームチェンジがあったときなど意味深な水平ラインはあります。
こういうのが、何年後かにまた効いてくることがあります。
どうしても気になる価格は、トレード日誌などにメモしておいて後で見返せるようにしておくと良いでしょう!
具体的な水平ライントレード手法【5分足でのデイトレ】
(ここの例は、5分足でデイトレードをする前提です。)
全てのトレードスタイルで共通点がありますので、是非マスターしてください。
最初にトレードの大まかな手順を箇条書きにしておきます。
トレード手順ざっくり
- 1時間足で最新価格の近くで引ける水平ラインを引く
- 5分足に戻して水平ラインを引く
- サポートとレジスタンスを確認
- エントリー場所、損切り、手仕舞いの場所を決める
- 指値か成り行きでエントリーする
次に手順を画像で確認して覚えてください。
トレード手法【図解】
1.
5分足でトレードしているうちに大勢を見失わないように引いておくものです。
(表示する足は、1時間足ですが期間は3週間~一か月くらいです。)
図の青い〇のところが【水平ラインを引く基準】となったところです。
2.3.
(5分足に変えます。)
・薄いピンクのゾーンを描いてみましたが、もし5分足に引くとしたらここになります。
【理由】最新価格に近く、過去に4、5回も反転したり滞ったりしているからです。
それから、最新の価格は過去のサポートラインに向かって上がっています。
ここが、レジスタンスになるのかどうかを気にする必要があります。
逆にレジスタンスにならず、上抜けたらロングの準備が必要です。
そこで、以下の3通りの戦略を立てておきます。
- ライン近くでショートの指値
- ラインを越えられず落ちたら成り行きでショート
- ラインを超えて上に伸びたら注意深くロング
※ライン超えでのエントリーは、この記事の「ブレイクアウトでポジションを持つ2つの方法」を読んで慎重に行ってください。
「トレンドラインの【始めと終わり】に疑問が残るなら」
4.5.
売買する価格を決めて、エントリーまたは指値。
この例だと、ラインを上抜けたようにも見えますがゾーンでみると完璧に上昇というのでもありません。
そこで、用心深く成り行きを見守ります。
もちろん、ここまででショートの自信があったならすでに指値をしていてもいいです。
・成り行きでエントリーするならゾーンと動きをよく見る
損切り、手仕舞いも水平ラインで
そして、あとは何も考えずにいるのが精神面でも安定し良いトレードとなります。
損切りと利益確定(手仕舞いのこと)の考え方は、移動平均線を使うときと同じです。
こちらも読んでおいてください。
水平ラインでは、下の図のような感じで決めていきます。
ロングの場合では直近の安値がわかりやすいです。
具体的な決め方はこうです。
ショートの損切り価格の決め方=ラインの価格+スプレッド+荒れそうな値幅 ロングの損切り価格の決め方=ラインの価格-スプレッド-荒れそうな値幅
- 荒れそうな値幅=はみだし幅
ラインは効いているみたいなのに、よくヒゲなどが細かくはみだしていますよね。
その「はみだし幅のぶんだけ余裕を持ちましょう」ということです。
「引き方と引く場所一覧」で書いたようにゾーンを描けばヒゲなどが収まるので、そのゾーンの幅の半分くらいが良いでしょう。
サポートとレジスタンスでスキャルピング
スキャルピングの考え方も、「具体的な水平ライントレード手法【5分足でのデイトレ】」で書いたことと基本は同じです。
ただし、スキャルピングならではの特徴もあるので書いておきます。
- ゾーンを狭めにするかライン1本で勝負するといい
- 損切り幅も狭めにしたほうがいい
- レンジ内の売買ができる
※レンジ内の売買は、中長期のトレードではタイミングをつかむのに手間と時間がかかり仕事持ちの人には厄介です。
⇒そういう意味でもスキャルピングが向いているでしょう。
※上のチャートでは、ショートをしていると最後には上昇してしまうので負けます。
⇒そんなときのためにも損切りは狭くしておくのが良いです!
※スキャルピングは海外FXでもサクサクできる!
「【負けても安心!】実は海外FXのスキャルピングは負けた時のリスクが小さいわけとは?」
「【スキャルピング派必見!】エントリーポイントの見つけ方」
「スキャルピングと中長期トレードで【ブレイクアウト】を使おう」
「海外fx口座を選んでスキャルピングテクニック8パターンをマスターする!」
サポートとレジスタンスで長期トレード
1週間や数カ月など長期でポジションを持つときも、水平ラインのサポートとレジスタンスを使って「具体的な水平ライントレード手法【5分足でのデイトレ】」と同じようにできます。
利益が伸びたら損切り位置も変更しておきます。⇒ただし、あまり頻繁に変えるのはよくありません。
まとめ【ライン引きのすすめ】
日足が良いでしょう。
1カ月もすれば市場が何をしているかおぼろげにわかるようになります。
わからないうちから口座資金でトレードしてしまうと失敗するかもしれません。
この1カ月は我慢してみて「何かがつかめたみたい」と感じたらトレードを再開しても良いです。
「もうテクニカル分析ができる」という方も、この機会に水平ラインを見直すのをおすすめします。
⇒「水平ラインだけ」でエントリーする手法を知ることで、テクニカル分析すべてに磨きがかかるはずです。
※テクニカル分析の基本からとてもわかりやすく書いています。
移動平均線だけでも読んでおこう。
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