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「アービトラージという誰でも儲かる方法があるらしいけれど、いくら調べても方法がわからない」と悩んだことがないでしょうか。
アービトラージにはいくつも方法があり、中には国内でも海外でも禁止されているような危険な手法もあります。
そこで主な手法と「できる業者」「禁止業者」をまとめました。
「やり方や手順が難しくてわからない・・」という人が多いです。
ここでは初心者にもわかるような解説をしています。
【海外FXでできるアービトラージをすべて紹介!手法】もわかりやすく図解入りで、両建てと混同している人もいるのでそこも丁寧に書きます。
これは他ではあまり読むことのできないおすすめ特集です!
•【図解つき】アービトラージの具体的な手法5種
•アービトラージをしても許される業者とダメな業者
•FX以外のアービトラージ
もくじ
アービトラージとは【転売ヤー】と同じ?!
(いきなりひどい例えですみません。)
アービトラージを検索すると「市場の歪み(ゆがみ)を取ること」みたいに書いてあります。
そして、市場によって価格が違うとか解説してありますがこの説明だけでわかる人がいたら天才です。
アービトラージをざっくりいうと・・・
「同じものを一方では安く売っていて他方では高く売れるので安く買ってきて高いほうで売って儲けよう」という商行為(または金融取引)です。
ただし、転売ヤーのように世間から嫌われることはなく、れっきとした投資テクニックのうちの一つです。
次に、「やっていることはなんとなくわかるんだけど、それではFXでどうやるの?通貨ペアのアービトラージなんてよくわからない」という疑問が出てきます。
一番アービトラージらしい基本をこれから解説します。
この方法は転売ヤーとは少し違う方法です。
しかし、価格差を狙う点では同じです。
為替のアービトラージのしくみ【基本】
「モノなら確かに転売ヤーのようにすれば儲かるけど、為替でどうやるの?」と思います。
手数料などの諸費用は無視して説明します。
そして、理解のための図ですから海外FXで規約違反とされている方法ですがこれで説明します。
- 上の図のように、違う売り場(違う業者)で狙った銘柄の価格が開いたときに売買します。
- 同じものなのに一方は50円で買えました。
- そしてもう一方は100円で売りができました。
- 元々同じ価値のはずなので、いつか価格が収斂(しゅうれん)していきます。
- 紆余曲折があったけれど、あるとき双方80円になりました。
- ここで、買いのポジションは売って利確。30円儲かりました。
- 売りのポジションは買い戻して利確。20円儲かりました。
- そうすればどちらも利益が残ります。
もともと価値が同じという前提があるからできる戦略です。
これは、最初に価格が離れたときに「本当はその中間の価値のはずだけどな」と思えないとできません。
その憶測が外れて、価格が80円にならないまま50円以下になりどんどん下がったりすれば損失になります。
理想は上の例ですが実際にするのは、「自動で価格をサーチして注文」というプログラムが必要で目視では面倒だし難しいです。
でも大きな範囲で見ると利益の可能性はあるので、海外FXでよく言われるものをみていきましょう。
※海外FXを使うのが不安なら
よくいわれる海外FXでのアービトラージ4種(+参考)
ネット上でいわれている海外FXのアービトラージですが、人によって分け方が微妙に違っていたりして混乱します。
※「わざわざアービトラージと言わなくても単なる両建てでいいんじゃないの?」と思えるものまでアービトラージと呼ばれています。
ここでは、様々なテクニックのうち大まかな分類で簡単にご紹介して先に進みます。
資金を増やすのが私たちの目的です。
レイテンシーアービトラージ
• 仕組みと方法
これが【転売ヤー】と同じ理屈で、アービトラージの基本です。
上に書いた『通貨ペアのアービトラージのしくみ【基本】』の例と同じです。
全く同じ銘柄でも、業者によってレートが違っていたりします。
そこである業者で安く買って、高く売ることのできる業者で売ればプラスになりそうです。
FXの場合は、こういうチャンスを人の目で見つけるのは大変なので自動売買をするプログラムを使うとされます。
• 本当に儲かるの?
【プログラムを組める人】
⇒うまく組んだとしても、かかった労力に見合う利益がないとやっていられません。
また、MT4やMT5を使って行うと、業者同士で情報を共有しているのでわかってしまうようです。
【プログラムを組めない人】
⇒誰かから買うことになりますが、高額ですし詐欺も横行しやすい分野です。
苦労のわりにリスクがあって儲からないと思っていいでしょう。
・FXで価格のゆがみを捉えるためにはプログラムに頼らないと難しい
トライアングルアービトラージ
• 仕組みと方法
これは、次に書くスワップアービトラージの応用編といったところでしょうか。
そして、この手法ならプログラムは不要です。
有名なのが「ドル」「ユーロ」「円」の組み合わせです。
通貨ペアは3通りできるので、それぞれ売りと買いのポジションを持てるようにします。
持つポジションの例をあげてみましょう。
通貨ペア | ポジション | スワップの例 |
---|---|---|
USDJPY | 買い | 12 |
EURUSD | 買い | -39 |
EURJPY | 売り | 33 |
ぜんぶ合わせたスワップポイント | ― | 6 |
「USD」「JPY」「EUR」全てで売り買いポジションを持つことになります。
どの通貨が上がろうが下がろうが、損益は一定で大損がありません。
そして、スワップを貰い続けることができるというわけです。
(上の例だと、EURUSDの買いスワップは2021年6月時点でマイナスになります。)
それよりも、「USDJPY」の買いスワップと「EURJPY」の売りスワップを合わせたものが大きくならないと利益になっていきません。
通貨レートの上下を気にしなくてもいいとはいえ、相場の大変動などに備えてそれなりの口座資金を用意し「残高がギリギリ」ということのないようにしたほうが良いです。
• 本当に儲かるの?
業者個別のスワップも違いますし、海外FXのスワップと国内とではプラスマイナスが逆になることもあります。
また、市場の休日前などにスワップがまとめて支払われる(マイナススワップは引かれる)ことがあります。
もちろん、政策金利の変動があっても見直しを迫られます。
面倒ですが、クリアできれば何とかプラスになりそうです。
海外FXのなかでは、特に禁止していないところもあります。
とはいえ、だんだんと禁止に動いている業者も出てきました。
※スワップフリーの業者では使えないかも
・スワップが常にプラスになるようにする
・理想的だが通貨を探すのも、ポジション保有中のメンテナンスも大変
・禁止していない業者があるのは救い
※政策金利はファンダメンタルでチェック!
スワップアービトラージ
• 仕組みと方法
上で書いたトライアングルアービトラージと仕組みは同じです。
※こういうのを「両建て」といいます。
両建てをすると、上がっても下がっても口座は痛まないということになります。
そして、そのままプラスのスワップだけ貰い続けるということです。
• 本当に儲かるの?
ここで疑問なのは、「スワップもプラスとマイナスがあるから、儲からないのではないか?」ということです。
これも探すのは大変です。
別業者間でなら見つかりますがそれだと禁止トレードにされる危険があります。
スワップが変動するとダメなので、この方法も定期的に最新のスワップポイントをチェックしながら続けることになります。
ボーナスアービトラージ
• 仕組みと方法
海外FXでは、ほとんどの業者が口座開設などのご褒美にボーナスをくれます。
そのボーナスでどうやるのか?
⇒わかりませんよね。
これもアービトラージというよりも、「裏技」という感じですが解説します。
ゼロカットシステムとボーナスのある海外FXの口座を2社持って行います。
その2社でそれぞれボーナスを使って全力両建てしていれば、そのうちにどちらかがゼロカットになります。
その頃には反対のポジションを持っていた口座は残高がドカンと増えているはずです。
ボーナス分は出金できないので、増えた分だけ出金して終了です。
たまにボーナス出金の条件が緩くなることがあるので、そういうときは運よくボーナスも出金できるかもしれません。
ポンドなどの値動きの荒い通貨を選び、口座に入れられるだけ資金を入れればすごく儲かりそうです。
• 本当に儲かるの?
それに業者間で情報を共有することもあるそうなので、こっそりもできません。
両建てに優しい業者のTitan FXですら「ゼロカット狙いは禁止」というチャット返信をいただいています。
ボーナスとゼロカットシステムをそろえていて日本語対応の海外FX業者は限られているので、ネットで広まった頃にはもう対策されているとみて間違いありません。
儲かる前に口座凍結になるでしょう。
※厳密にはこれは「アービトラージ」とは言いません。
・アービトラージでもないし、せこいだけ
※MT4を使う業者間ではすぐにわかってしまうらしいですよ。
※ボーナスとは?
参考情報【仮想通貨アービトラージ】
ビットコインなどの仮想通貨(暗号資産)がポピュラーになると、このアービトラージが話題になりました。
仮想通貨は特に値が荒れやすく、業者どうしに送りやすいので流行しています。
やり方は完全に【転売ヤー】です。
C社のほうが安いと気がついたらそこで買い、レートの高いD社の自分の口座に送ってそこで売ります。
できないことはないですが・・・
仮想通貨の売買手数料と口座に送るときの手数料よりも儲からないといけないので、大きな金額でやらないと割に合いません。
それならばレバレッジをかければいいでしょうが、2021年には仮想通貨FXのレバレッジが下げられてしまったのでそれも希望がありません。
しかし本気を出して頑張ればできますし、海外FX業者も仮想通貨を扱うところがほとんどですので知っておいていいテクニックではあります。
本当に儲かるの?
ウオレットを提供しているのは日本なら、「ビットフライヤー」「コインチェック」「LINE」などがあります。
日本人にとって信頼度の高いほうから海外からの仮想通貨送金に厳しいです。
例えば、ビットフライヤーではここが認めた相手業者からしか送金できなくなっています。
そこで、BinanceやBybitを使うことになります。
トラブルのあったBinanceは、現在「Binande Japan」をスタートさせています。
日本で登録済みの仮想通貨交換業者の買収によるものですから、今後は送金に厳しくなる可能性があります。
ここで現実的なのはBybitのウオレットを一つ持っておくことかと思います。
禁止されているかどうかは下のほうに書きます。
業者ごとに価格が違うときがある
・そこを利用したアービトラージで、特に禁止されていない
両建てとアービトラージとはどう違う?
FXの手法は、次々と新たに名前がついて種類が多そうに見えますが「基本はこんなことをしている」とわかっていれば単純です。
混乱して困るのが両建てとの関係です。
両建てのことをアービトラージと呼んだり、「両建てアービトラージ」という呼び方があったりします。
結局はみんなが使っている言い方を使うしかないかもしれませんが、それぞれの意味だけ知っておきたいと思います。
一応ここで、両建てとアービトラージの違いを確認しておきましょう。
普通の意味 | 具体的なテクニック | やる理由 | |
---|---|---|---|
両建て | 同じ銘柄の売りと買いの両方のポジションを持つ。 | 通貨ペアやゴールド、株などで同じ約定価格で売りと買いを同時にする。 | リスクヘッジのためにすることが多い。 うまくいけば通貨ペアのスワップポイントがプラスになったままになる。 日本株だと優待をタダで取るためにすることも。 |
アービトラージ | 同じ価値を持つものを片方では安く買い、もう一方では高く売ること。 | 違う市場をコツコツ調べて、同じものなのに安い市場と高い市場を探す。 現物を安く買い、先物を高く売るということも。 | 多くは細かく差額を稼いでいくため。「裁定取引」「鞘取り」などと呼ばれる。 |
※本当はこういう意味です。
「サヤ取り」はアービトラージと同じです。
サヤ取りの意味(三井住友DSアセットマネジメント)https://www.smd-am.co.jp/glossary/YST0649/
アービトラージのメリットデメリット
アービトラージは面白そうで楽に利益が出せそうですが、何もかも成功するわけではありません。
メリットとデメリットを確認しておきましょう。
アービトラージのメリット
- しくみさえ理解すれば、あらゆる市場でチャンスを探せそう。
- 禁止されていない業者でコツコツと行えば低いリスクで利益を重ねることができる。
- ハマると楽しい。
アービトラージのデメリット
- しくみがややこしく理解して実践するまでに時間がかかる。
- 高速取引の現代では、どの銘柄も価格の歪みは短時間で収斂してしまう。
- 短時間で成功させなくてはならないので、こちらも自動売買プログラムが必要になる。
- 自動売買プログラムを高額で売り付けられるなどの危険がある。
- アービトラージの種類によっては許されるものと禁止なものがある。
- 禁止しているところでやると口座凍結になります。
※禁止項目をひとつにまとめた記事も読んでおこう!
世界のアービトラージ
ここでは為替だけでなく、様々な市場でのアービトラージをいくつか紹介します。
参考みてください。
商品のアービトラージ
古くからプロがやっている方法。
(やりかたは為替や仮想通貨と同じです。)
原油などは各国で取引されているので、いち早く情報をゲットしてアービトラージできる商社が有利なようです。
日本の金融商品を使ったアービトラージ
TOPIX先物とETFのアービトラージは、国内証券会社でも紹介されている方法で合法です。
下がりそうな業種のETFを売って、TOPIX先物を買うというようにします。
国内で株式を売買できる国内証券会社の口座が必要です。
これも日本株がどんどん上がるという確信(逆ならどんどん下がるという確信)がなければできないので、よく試算してからやらないと損失になります。
ちなみに、海外FX業者で似たことはできます。
iFOREXなどで同じ業種の日本株をいくつかセットにして売り、日経平均のCFDを買うというようにします。
しかし、株を探す手間もかかるのでその手間のぶん国内証券会社でやったほうが楽かなとは思います。
TOPIX先物とETFを使ったアービトラージ
https://kabu.com/kabustation/manual/basket_example03.html
【結論】実際問題、できるのってどの業者?
特に初心者が手はじめにしてみたい場合、【トライアングルアービトラージ】か【スワップアービトラージ】が良さそうに思えてしまいます。
プログラムができる人ならレイテンシーアービトラージをすると良いのでしょうが、海外だけでなく国内でも業者間アービトラージはまず禁止と思って間違いないです。
たまにできるところがあっても、どこにも金融業者の届け出をしていなかったりして別の意味で危険になったりします。
※安心おすすめ業者
アービトラージのテクニック別できる業者、禁止されている業者
次にアービトラージや両建てができる業者を分けておきます。
レイテンシーアービトラージ
業者間アービトラージと同じ意味です。
これはほとんどの海外業者で禁止で、内緒にしてもわかってしまうようです。
トライアングルアービトラージ(3通貨の両建てのこと)
一つの海外業者でもいくつか口座を持てることがありますが、そういう口座同士でするのではなく同じ口座内でなら以前はできていました。
「XM」など海外FX業者ではいくつもの別性質の口座を持つことができます。
知らずに別口座同士のアービトラージにならないように気を付けてやっていました。
ただし以前から、EAを使う場合はうっかり禁止行為に触れることがありました。
別の口座で違うアルゴリズムのEAを稼働させていて、偶然にも禁止されている両建てポジションを持ってしまうことがあります。
EAについては、その動きと対象銘柄をしっかり確認したうえで導入するのが望ましいです。
さて最近では、だんだんと厳しい対応をする業者も出てきました。
何も言われずに3通貨の両建てをできていたTitan FXでも、トレーダーの一部が警告を受けたというXのポストがありました。
こちらももうやらないほうが良いのかと思っています。
スワップアービトラージ(両建てしてスワップをもらうこと)
どの業者でも口座開設のときか個人設定で「両建てあり」などにすれば、両建てそのものはできます。
特に禁止はされていないとみていいでしょう。
ボーナスアービトラージ(ボーナスをもらった両建て)
すべての業者で禁止です。
※規約に「業者間のアービトラージは禁止」と書いてあれば、「ボーナスアービトラージは禁止」と書いていなくても禁止です。
ゼロカット目当ての両建て(アービトラージ)
両建て特集の記事で詳しく書きますが、あきらかにゼロカット目当ての証拠金の使い方はすぐわかります。
禁止ですしバレて口座凍結や出金拒否になる可能性大です。
仮想通貨アービトラージ
これはまず禁止されていないと思っていいです。
銀行に法定通貨(円など)を移すのと同じで「こっちで買ったけどあっちに移すね」ということなので、悪質というわけでもなさそうです。
余談ですが、ByBitのチャット担当の方は日本語対応やマナーが素晴らしく平日の午前中でもすぐ繋がりました。
『Bybit(バイビット)に元BitMEXユーザーが流れ込んできた理由はメリットの多さ!』
『【仮想通貨(暗号資産)の基本】を理解してスムーズにBybitをはじめよう』
※日本語対応が最悪な業者がある?!チェックしてみよう
※以上、大丈夫そうな海外業者を書きました。その国の法律や状況が変わるなどで変更の可能性があります。
また、大丈夫だからといって予想を超えた方法で荒稼ぎをするなど目に余る場合はさすがに口座凍結の恐れは出てくるでしょう。
・ボーナスアービトラージはどこでも禁止
・ほかのアービトラージはできる業者がある
・それでも急に禁止になる可能性はあるので注意
海外FXおすすめランキング
https://thekaigaifx.com/
まとめと注意点
禁止されているかどうかは、海外FXを使うときにはとても気になります。
怒られそうな雰囲気ならやめておこうというのが無難だと思います。
この記事をヒントに、新しいアービトラージ戦略もぜひみつけてみてくださいね!
※アービトラージは難しいからスキャルピングにしますか?